海外旅行に行く時にいつも気になるのが、チップがいるのかいらないのか。いくらいるのか。
チップはめんどくさいし意味がわからないから、払いたくない…。だけどケチだと思われるのもちょっと嫌だ。
こんな風に思っている人のために、海外でのチップ切り抜け術をご紹介します。
この記事で、こんなことがわかります。
- 海外でチップが必要な理由
- 海外でチップが必要とされる国や場面
- 海外のチップ相場(場面別)
- チップを払わない方法【チップがめんどくさい・意味がわからないと思う人におすすめ】
海外旅行、海外出張、留学、海外移住などにお役立てください。
目次
海外でチップが必要な理由
日本では、サービス料として料金に含まれているのが普通の「チップ」は、心付けとも呼ばれます。
心付けというと、特にいいサービスをしてもらった時にするお礼のように捉える人が多いと思います。
しかし、チップが定着している国では、チップをあげるのは「特にいいサービスをしてもらった時」だけに限りません。
例えばアメリカや東ヨーロッパのレストランのウェイターなどの場合、時給が驚くほど低く、給料だけでは生活していけません。
そのため、チップが生活費になっているというわけです。
もちろん国や場面によって異なりますが、サービスの質にかかわらず、チップは必要な場合があります。
代表的なケースは、会計にサービス料が含まれない場合です。
この場合はチップを払うことが期待されています。
チップを払わない派の人に注意してほしいこと
サービスにお金払う必要なんてないと思うから、チップは払わない!
もし、こう思っている人がいたら、ちょっと頭に入れておいてほしいことがあります。
チップを払わない派の人は、「料金以上にお金を支払わないのは当たり前」だと思っています。
チップの習慣がある国の人は、「チップをもらうのが当たり前」だと思っています。
チップを払わない派の人が、チップの習慣がある国でチップを払わなかったらどうなりますか?
大抵の場合、いい結果にはならないはずです。
これは、単にお互いの「期待していること」にギャップがあるから起こることなのです。
そこで、チップをもらうのが当たり前の国でチップを払いたくない場合は、チップを期待していないサービスだけを利用するべきです。
チップ習慣のあるイギリスに住んで2年を超えますが、私も最初はチップが理解できませんでした。
ただ、ウェイターの給料が低すぎて生活できないこと、サービス料が料金に含まれていないことを知ってから、チップは必要なんだと理解できるようになりました。
また、物事を円滑に進めるためには、期待されているチップは最低限のマナーとして捉えようと思うようになりました。
海外でチップが必要とされる国や場面
海外でチップが必要な国は、次の国だけではありませんし、次の国の中でも必要ない場面もあります。
ややこしく感じるかもしれませんが、次の国に行く時はチップが必要なものと心得ておけば大丈夫です。
アメリカ(グアム・ハワイを含む)でのチップ
アメリカでは、チップ文化がかなり広く根付いていると言えます。
ホテル、レストラン、タクシー、接客など、かなり幅広いサービスに対してチップを払います。
- ホテルのベッドメイキング:1回につき1〜3ドル
- レストラン:税抜き額の15〜20%
- タクシー:総額の15〜20%
カナダでのチップ
カナダも、アメリカとほぼ似たようなチップの相場があります。
- ホテルのベッドメイキング:1回につき1ドル
- レストラン:税抜き額の15〜20%
- タクシー:総額の10〜15%
ヨーロッパの多くの国でのチップ
フランス・イタリア・ドイツなどの西洋諸国では、アメリカほどはっきりと決まっているわけでないものの、チップを渡す習慣があります。
また、東欧諸国でも、レストランのウェイターなどにはチップを渡すことが期待されています。
- ホテルのルームサービス:1回につき1ユーロ
- レストラン:税抜き額の5〜15%
- タクシー:総額の10%
- 有料トイレ:50セント〜1ユーロ
場合によっては、お釣りをもらわずにキリのいい金額を支払うこともよくあります。
イギリスでのチップ
イギリスでは、パブやカフェなどは通常チップはありませんが、レストランやホテルでは必要です。
- ホテルのルームサービス:1回につき50ペンス〜1ポンド
- レストラン:税抜き額の10〜15%
- タクシー:総額の10%
ただ、イギリスに住んでいる体感的には、レストランのチップ以外は払う場面がありません。
海外のチップ相場
お伝えしたように、海外でのチップ相場といっても国によってかなりばらつきがあります。
また、同じ国の中でも、高級なサービスほどチップが高く、セルフサービスやお手頃なサービスの場合は不要なことが多いです。
迷ったときは多めの金額にしておけば間違いありません。(ただし相場の範囲に収めましょう)
海外ホテルでのチップ相場
ガイドブックなどでは、よく「荷物を運んでもらったら何ドル」などとありますが、そんなにサービスしてもらう機会はあまりないと思います。
ある程度の高級ホテルに泊まらないかぎりは、ホテルでのチップのことはまず考えません。
海外のホテルでは、ほとんどが連泊中に掃除をしないからです。
タオルも同じものを乾かして使います。
もちろん頼めばやってくれるかもしれませんが、ホテルの職員が掃除中に私物を盗んだりしないとも限りません。
そうした理由であまりチップの必要な場面がありません。
最近では、Airbnbなどチップのいらないサービスも多いです。
一応、サービスを受ける場合の目安を載せておきます。
- ルームサービスなどのサービス:1〜2ドル
- ベットメイイング:1〜2ドル
海外レストランでのチップ相場
外食では、パブ、カフェ、大衆食堂のようなカジュアルな場所、テイクアウト以外の場合はチップを払います。
比較的手頃な価格の場合は、国によって10%程度、高級レストランなら20%と考えれば良いと思います。
テーブルで会計をすることが多く、カードでチップを支払うこともよくあります。
現金で会計したら、チップはレシートと一緒にお札が飛ばないように重しをして、テーブルに置いておきます。
カードで会計の場合は、店員さんが来たらチップ込みの金額を伝えて支払います。
- レストラン:10〜20%
海外タクシーでのチップ相場
タクシーのチップは、私には払う場面がこれまでありませんでしたが、必要な場合もあるようです。
特にアメリカでは必要と心得ておきましょう。
スマートに会計するため、お釣りを切り上げてチップとすることもできます。
また、Uberなどの配車サービスを使えば、チップは必要ありません。
(アプリを通じてチップを払うこともできます)
ぼったくりにはくれぐれも注意が必要です。
流しのタクシーの場合は特に、乗る前に想定金額とメーターがついているかどうか確認します。
- タクシー:10〜15%
海外のその他の場面でのチップ
他にも、海外でサービスを受けた際にチップを払う機会はあります。
特に相場が決まっているわけではないので、ここは状況に応じて決めるしかないと言えます。
- 有料のトイレ(大抵50セント〜1ユーロ)
- 旅行代理店
- レンタカーやレンタルバイクなど
チップを払わない方法【チップがめんどくさい・意味がわからないと思う人におすすめ】
これまでの内容で、「場面と国によって相場が色々あって、めんどくさいな…」と思った方も多いと思います。
そこで、そんな方のために、チップのあれこれを考えなくて済むようにする方法をご紹介します。
私は普段からチップのことをあまり考えませんが、それは以下の方法をよく使っているからです。
おつりをチップとして渡す
タクシーやレストランなど、支払いの時にキリのいい金額を支払ってお釣りを受け取らない方法です。
例えばお会計が36ポンドなら、40ポンド渡すといった具合です。
39ポンドなら、45ポンドでいいと思います。
計算もいちいちしなくていいので楽です。
お会計がちょうどの場合も、簡単です。
会計の金額が例えば100ポンドなら、10%上乗せで10ポンドのチップを払えばいいですよね。
他の通貨でも、もちろん同じ要領で支払えます。
伝票で「サービス料含まず」と書いてあるときだけチップを渡す
レストランなどでは、サービス料が会計に含まれているところと、含まれていないところがあります。
含まれていない場合にチップが必要なので、伝票をよく確認しましょう。
「Service Fee Not Included」などど書いてあれば、サービス料が含まれていないのでチップが必要です。
小計の項目に「Service Fee」とあれば、サービス料は含まれているので、チップは不要と考えていいでしょう。
ホテルで連泊する場合は毎日掃除してもらわない
日本人はきれい好きな人が多いので、ホテルも毎日掃除してもらわないと気が済まない!という方もいるかもしれません。
もしそこまで気にしないのであれば、掃除をしてもらわないのも一つの方法です。
大抵、海外のホテルでは頼まないと掃除をしてくれません。
「Do Not Disturb」の札をドアにかけておけば、部屋を掃除せずにそのままにしておいてくれます。
そのサービスを受けない分、チップもいりません。
チップ不要なAirbnbやUberを活用する
最近では、先進国の主要な都市だけでなく、地方都市でもAirbnbやUberが利用できるようになっています。
こうしたサービスは、特に海外で利用すると以下のようなたくさんのメリットがあるため、利用を検討するのがおすすめです。
当然、チップがいらないので、その面でも便利です。
- 現金のやり取りがないため、現地通貨が不要
- プラットフォームが間に立って問題解決をしてくれる
- タクシーでの誘拐やぼったくりなどの被害の可能性が低い
- 地図や説明書きが載っているので、言葉の壁がほとんどない
- チップが不要
サービスを受けずにチップを払わない
究極な話ですが、チップのことを考えるのがめんどくさいのなら、チップが必要になるサービスを受けなければいいと言う理論です。
サービスを受けない(セルフサービス)ようにすれば、問題ありません。
以下は、現地の住民が日常的に利用するものでもあり、ローカルと同じような体験ができることもメリットです。
- ファーストフード
- 大衆食堂(パブ、タベルナなど)
- コインランドリーなどの機械
- ユースホステル
- 地下鉄、電車、バス、トラムなどの公共交通機関
海外でチップ切り抜け術と一緒にマスターしたいこと
海外でのチップの相場と、悩みを解決する方法をご紹介しました。
まとめると、海外でのチップについて大切なことは次の通りです。
- チップはなければ生きていけない生活費になっている場合もある
- チップはアメリカやヨーロッパの一部地域、アジアでも必要なことがある
- チップはサービスに対して支払うもので、セルフサービスなら不要
- 払いたくないならAirbnb、Uber、大衆食堂、公共交通機関などを利用する
また、チップに限らず海外でのコミュニケーションに不安がある人は、すぐに英語の勉強を始めた方がいいです。
トラブルの場合や、自分の言いたいことをきちんと伝えるのに、言葉が必要です。
独学で英語を習得した私の経験から、おすすめの習得方法を書いています。
ぜひ、私と同じ失敗をせずに習得を目指してください!