あなたには生きがいがありますか?
ある!と答えた方は、きっと充実した日々を送ってらっしゃるのでしょう。
ないという方も、がっかりする必要はありません。
そもそも、生きがいとは何でしょうか?
人生になくてはならないものなのでしょうか?
どうしても生きがいが欲しい人に、生きがいを見つける方法も提案します。
目次
生きがいとは何か
生きがいについて調べてみると、「楽しみ」「そのために生きようと思うもの」など色々な解釈がありました。
辞書的には、
引用:人生の意味や価値など,人の生を鼓舞し,その人の生を根拠づけるものを広く指す。
ー コトバンク
とあります。
また、生きがいには広がりがあるといいます。
引用:〈生きていく上でのはりあい〉といった消極的な生きがいから,〈人生いかに生くべきか〉といった根源的な問いへの〈解〉としてのより積極的な生きがいに至るまで,広がりがある。
ー コトバンク
消極的な生きがい:食べ物、趣味、遊び などの心地よい生きがい
積極的な生きがい:成長、学び などの大変さのある生きがい
というように分けられると考えられます。
サピエンス全史で書かれている人生の意義
常識だと思っていた概念をくつがえす衝撃の一冊、「サピエンス全史」に「生きがい」についての記述があります。
文中では、子供を育てることにまつわる労働を例に挙げています。
子育ての労働は本当に大変で不快なこともたくさんありますよね。
にもかかわらず、大多数の親が、子供こそ自分の幸福の一番の源泉だと考えている、と筆者は言います。
引用:…だがこの発見は、幸福とは不快な時間を心地よい時間が上回ることではないのを立証しているとも考えられる。
幸せかどうかはむしろ、ある人の人生全体が有意義で価値あるものとみなせるかどうかにかかっているというのだ。
ー サピエンス全史 人生の意義
つまり、幸せかどうかは、楽しい、気持ち良いと感じることよりも、人生が有意義かどうかによるということです。
生きがいには、消極的な生きがいと積極的な生きがいがあると言いましたが、
消極的な生きがいは、
食べ物、趣味、遊び =楽しい、気持ち良い生きがい
積極的な生きがいは、
成長、学び =人生が有意義だと感じられる生きがい
という風に分けられるのではないでしょうか?
そして、積極的な生きがいこそが、幸せに繋がるとも考えられます。
生きがいがないと何が問題なのか
私たちは、
「この仕事が生きがいだ」
「子供がいるから頑張れる。彼らが生きがいだ」
といったように、「生きがいのおかげで生かされている」かのような表現をします。
しかし実際は、生きがいがなくても、死ぬわけではありません。
生きがいを持たずに生きていても、法で罰せられることもありませんよね。
生きがいは妄想?
先に挙げたサピエンス全史では、なんと、「生きる目的などない」と結論付けています。
引用:…純粋に科学的な視点から言えば、人生にはまったく何の意味もない。人類は、目的も持たずにやみくもに展開する進化の過程の所産だ。
…人々が自分の人生に認める意義は、いかなるものもたんなる妄想にすぎない。
確かに考えてみれば、人はただ生まれ、一生を過ごし、死んでいくだけです。
「私はこの子を育てるために生まれてきたんだ」
と言っている母親がいたとしても、 それは本人がそう思っているだけであって、客観的な根拠はありません。
「仕事が生きがいだ」
と仕事に誇りを持っている会社員がいたとしても、それは本人がそう思っているだけです。
明日にはどタイプの女性を見つけて「この女性のために僕は生きる!」と生きがいが全く違う何かに変わっているかもしれません。
なるほど、生きがいはただの妄想とも考えられます。
生きがいが必要なのは社会欲求と愛の欲求を満たすため
では、なぜ生きがいが必要だと言われているのでしょうか?
生きがいがないと、生きる気力を失ってしまうから?
生きがいを感じる時って、誰かや何かに必要とされている時ではないでしょうか。
マズローの欲求五段階説で言えば、ピラミッドの真ん中の「社会欲求と愛の欲求」です。
この欲求が満たされないと、生きがいがないと感じます。
生きがいを見つける方法
「自分は誰かに必要とされている」「社会の役に立っている」と感じられることこそが、積極的な生きがいです。
だとすれば、自分が必要とされるべきは、人や社会でしょう。
人に必要とされるには、
自分を大切にし、自分を大切にしてくれる人を大切にすることです。
社会に必要とされるには、
やはり自分の得意なことをするのが一番でしょう。
得意なことがわからない人は、些細なことでもいいので、今まで人に褒められたことを思い出してみてください。
「サピエンス全史」は、読めば読むほど新しい発見があるのでおすすめです。
本当に世界を見る目が変わります。