イギリスでフリーランスとして働きたい。ワーホリビザがおりたけど、どんな手続きが必要?
という疑問にお答えします。
ここでは、
イギリスのワーホリビザでフリーランス(個人事業主)としてできること
イギリスでフリーランスとして働くときに必要な、ビザ取得後・イギリス入国後の手続き
イギリスでの確定申告(セルフアセスメント/タックスリターン)の登録手続き
について書いています。
すべて実際に私が体験したものです。
参考としてご利用ください。
イギリスで起業する際の手続きについては、以下の記事をご覧ください。
※この記事に掲載している情報は、2020年4月時点で調べた情報に基づいています。ビザの条件などは変更されることがあります。必ずイギリス政府の公式サイトをご確認ください。本記事の内容や翻訳の内容に基づいて行動した結果損害が生じても、当サイトは責任を負いかねます。
目次
イギリスのワーホリビザでフリーランス(個人事業主)としてできること
まず、イギリスのワーホリビザでフリーランスとして働くときに、できることとできないことを確認します。
イギリス政府の公式サイトに掲載されたガイダンスによれば、以下の条件でフリーランスとして働けます。
Self-employment
Self-employment is only permitted if they satisfy all of the below:
- the applicant does not own premises where they do business, other than their home, although they may rent premises for the purpose of self employment
- the total value of the equipment they use in their business is no more than £5000
- they have no employees
個人事業主
個人事業主は、以下のすべてを満たす場合にのみ許可されます。
- 申請者は、自分の家を除き、事業所を所有していない。ただし個人事業の目的で建物を借りることはできる。
- 事業で使用する備品の総価値が5,000ポンド以下である
- 従業員がいない
ビザ取得後・イギリス入国後の手続き【フリーランス以外の人も必須】
ビザがおりた!もうすぐイギリスに入国するけど、何の手続きがいるかな?もし公的な手続きができてなかったら怖いなあ…
そんな人のために、イギリスに入国後の手続きを細かく写真付きで解説します。
BRP(生体認証付在留許可証)の取得【ビザ取得後・イギリス入国後の手続き①】
まず必要なのは、BRP(生体認証付在留許可証)の取得です。
2年間の滞在許可があることを証明するには、BRPと呼ばれるカードが必要です。
ビザを取得した際に、パスポートについてきたビザは、入国後約30日間のビザです。
2年間のビザではありません。
指定された郵便局に、
指定された日以降・パスポートに添付のビザが切れる前に
BRPカードを取りに行きます。
そのカードがないと、2年間の滞在許可がある事を証明できないのでご注意ください。
こちらが、郵便局で受け取るBRPカードの説明が書かれた手紙です。
紛失に備えて、BRPカードとは分けて保管しておきます。
Council tax(税金)の申請手続き【ビザ取得後・イギリス入国後の手続き②】
イギリスで働くなら、Council tax(住民税のようなもの)の支払いが必要です。
そしてその税金を払うために、税金の申請手続きが必要です。
税金の申請手続きをするには、お住まいの地域のCouncil taxのところに問い合わせします。
手続きの流れ
- イギリス政府公式サイトでポストコードを入れて検索します。
- 電話で申請手続きがしたいことを伝えます。
- 数週間で封書が届きます。
その手紙に詳しく税金の支払い方法や金額が書かれています。
ここで、確認すべきことが3つあります。(イギリス政府の公式サイトより引用)
- 自分の家計のCouncil taxの階層区分を調べる
ちなみに、以下からインターネットで簡単に支払ができます。
National insurance number(NINo/国民番号)の申請手続き【ビザ取得後・イギリス入国後の手続き③】
イギリスで住むには、National insurance number(NINo/国民番号)が必要です。
特にフリーランスで働く場合、このNational insurance numberについては誰からも指示がありません。
この番号は、
働くためには必ず必要
保険の効くNHSの病院で無料でみてもらえる
ため、イギリスに住む人は必ず取りましょう。
手続きの流れ
- イギリス政府の公式サイトから電話します。
- 国民番号を申請したいことを伝えます。
- 手紙が届きます。
A:書面のやり取りで手続きが完了するパターンと、
B:指定されたジョブセンターに行って手続きをするパターン
があります。 - A:電話または手紙で指定された必要なものを書面で送る か、
B:ジョブセンターに持っていきます。
(のちに国民番号を申請した人によれば、英語力の有無などにかかわらず、全員に直接面会しているそうです。)
「番号の申請を受けました。面接にはできるだけたくさん情報を持ってきてください」という内容です。


「番号を与えるかどうかは、郵送でお知らせします」との内容。
国民番号は
イギリスで働く場合
フリーランス(個人事業主)の場合
税金を支払ったり還付を受ける場合
税金を支払ったり還付を受ける人のパートナーである場合
Student Loan Companyから借り入れる場合
に必要とあります。
イギリスでの確定申告(セルフアセスメント/タックスリターン)の登録手続き
フリーランスといえば心配なのが、確定申告ではないでしょうか?
イギリスでは確定申告は、「セルフアセスメント(self-assessment)」と呼ばれます。
入国してすぐに必要な手続きではありませんが、確定申告が必要な場合は前もって登録が必要です。
先に確定申告が必要かどうかだけでも、確認しておくと安心です。
確定申告が必要かどうかを確認する【イギリスでの確定申告の登録手続き①】
確定申告が必要かどうかは、このリンクで質問に答えるだけでわかります。
公式サイトには、こう解説されています。
Who must send a tax return
You must send a tax return if, in the last tax year (6 April to 5 April), you were:
- self-employed as a ‘sole trader’ and earned more than £1,000
- a partner in a business partnership
You will not usually need to send a return if your only income is from your wages or pension. But you may need to send one if you have any other untaxed income, such as:
- money from renting out a property
- tips and commission
- income from savings, investments and dividends
- foreign income
確定申告が必要な人
昨年の税年度(4月6日〜4月5日)に次の条件に当てはまる場合、確定申告が必要です。
- 「個人事業主」として自営業し、1,000ポンド以上を稼いだ
- 事業提携の提携者である
収入が給与所得または年金のみであれば、通常確定申告の必要はありません。ただし、次のようなその他の非課税所得がある場合は、確定申告の必要がある場合があります。
- 物件の貸し出しによるお金
- チップとコミッション
- 貯蓄、投資、配当からの収入
- 国外所得
確定申告をするための登録【イギリスでの確定申告の登録手続き②】
登録方法は、事業の形態によって異なります。
登録してください。
登録の期限は、2020年10月5日となっています。
支払い期限は、2021年1月31日の夜12時となっています。(いずれも2020年4月10日時点)
最新情報は、公式サイトをご確認ください。
フリーランスで初めて確定申告の登録をすると、Unique Taxpayer Reference (UTR)という10桁の番号が手紙で届きます。
確定申告の際にその番号が必要なので、保管しておきましょう。
ワーホリビザ以外でイギリスでフリーランスとして働く方法
ここまで、イギリスに滞在し、フリーランスとして働く場合の手続きを説明してきました。
ビザの中で1番取りやすいワーキングホリデー(YMS)ビザを前提にしていますが、
イギリスでフリーランスとして働く方法は、ワーホリビザだけではありません。
イギリスでフリーランスとして働くための他のビザについてはこちらで解説されています。
イギリスで起業するためのビザについては、以下の記事にまとめています。
※日本語の情報もたくさんありますが、必ずイギリス政府の公式サイト(YMSについて)を確認するようにしてください。
イギリス以外の国でワーホリで海外フリーランスをすることも可能
イギリスという国にこだわらないのであれば、他のワーホリ受入国でフリーランスになることもできます。
特にイギリスのワーホリは、抽選で落ちたら申請すらできません。
ワーホリに申請できる年齢に当てはまる方は、選択肢としていろいろな国のワーホリを検討してみてもいいかもしれません。
カナダでの起業についての記事はこちら
ニュージーランドでの起業についての記事はこちら