私を裏切ったあの人のこと、絶対許せない。思い出すだけでイライラする。
どうしても許せない人がいるけど、そのせいで自分が苦しい。どうしたら許せるんだろう。
こんな思いをしている方に向けて書きました。
この記事で、次のことがわかります。
- 許せない気持ちを持ち続けることのデメリット
- 許せない気持ちから自分を開放する方法
誰かを許せないと思う気持ちは、私も経験したことがあります。
今考えると、そんなに怒って損したのは自分だということがわかっています。
しかし、そう思えるようになるまでには時間がかかりました。
今「許せない気持ち」をお持ちの方に、そのつらく苦しいトンネルから抜け出すお手伝いができればと思っています。
余裕のない人生から抜け出したいなら、こちらもどうぞ。
※引用は、Think Like a Monk: Train Your Mind for Peace and Purpose Every Day (English Edition)から行っています。
引用した本「モンク思考―自分に集中する技術」の日本語版はこちら。
※かなり分厚い本なので、Kindle版で読むか、Audibleで聴くのがおすすめです。
目次
許せない気持ちを持ち続けることのデメリット
許せない気持ちを持つと、大きなデメリットがあります。
許せない相手と自分、両方に対してのデメリットです。
許せない人や許せないことに攻撃的になってしまう
許せないと感じた出来事から時間が経っても、そのことを思い出すだけでまた怒りを覚えることがあります。
引き出しにしまっていた許せない気持ちを開けると、その時の感情がよみがえるのです。
これを読みながら、あなたもそのことを思い出してイライラしているかもしれません。
すると、許せないと感じている限り、許せない人や許せないことに対して、攻撃的になってしまいます。
相手が家族や近い友人なら、あなたが攻撃的になることで、周囲に影響があります。
相手も攻撃的になり、ケンカなどに発展することもあるでしょう。
誰かや何かを許せない自分に対する大きなストレスになる
「あなたが攻撃的になることで周囲に影響がある」と言いました。
相手がこれだけひどいことをしたんだから、悪影響を被っても当然だ
そう思われるかもしれません。
でも、もう気付いているかもしれませんが、許せない気持ちを持つことで一番悪影響を受けているのは自分自身です。
許せない人や許せないことが常に自分の中にあると、思い出すたびにネガティブな感情が起こります。
- 怒り
- イライラ
- 不満
- 悲しみ
このネガティブな感情や発言が、自分にとっての大きなストレスになります。
許せない気持ちを持ち続けることで、自分がより惨めな人生を送ることになるというわけです。
そう考えると、許せないことでとても損をしていると思いませんか?
「許す」ことには4段階ある
Think Like a Monkでは、許せない人や許せないことに対する対処法は、「許す」「許さない」の二択ではないと言います。
筆者によると許すことには4段階あり、次の通りです。
- 全く許さない:何があっても許さない!
- 条件付きで許す:謝ってくれたら、二度としないと約束してくれたら、許す
- 転機をもたらす許し:許すし、見返りは求めない
- 無条件で許す:どんなに悪いことをしたとしても許す
「全く許さない」は、おそらくあなたの今の状態です。
前に書いたように、許さないことにより、自分が苦しみます。
「条件付きで許す」は、自分の感情を満たすために、衝動に駆られて行う許しです。
確かに条件を満たしてくれれば、相手を許しやすくなります。
「転機をもたらす許し」は、単純に許し、見返りは求めない方法です。
「無条件で許す」は、親が子供に対して許すように、どんなに悪いことをしたとしても許すというものです。
この本で、筆者は「転機をもたらす許し」をすすめています。
つまり、許すし、見返りは求めないという許し方です。
転機をもたらす許しは、服用する薬の減少、睡眠の質の向上、腰痛、頭痛、吐き気、だるさなどの身体症状の軽減など、多くの健康改善につながります。許すことでストレスが和らぎます。なぜなら、そもそも私たちにストレスを与えていた、顕在意識と潜在意識の両方での怒りの思考を繰り返さなくなったからです。
許すことで、ストレスが軽減され、より健康になるというのです。
このことを知ったら、自分のために相手を許さないわけにはいきませんよね。
許せない気持ちから自分を開放する方法
自分を楽にするためにも、許せない気持ちから解放されましょう。
方法は、次の通りです。
- 許せないと思っていることを書き出す
- 自分がやってしまった悪いことを書き出す
- 許せないことと自分のした悪いことを読み上げ、録音して聞く
- 許せない気持ちを持った自分を許す
順番にやってみてください。
許せないと思っていることを書き出す
許せないと思っていることを全て書き出してみます。
書き出しは、「私はあなたのした次のことを許します」から始めます。
まだ、無理に許そうとする必要はありません。
許せない気持ちと戦う必要もありません。
全て吐き出せばオッケーです。
自分がやってしまった悪いことを書き出す
今度は、自分がやってしまって後悔していること、恥じていることを書き出します。
書き出しは、「私は自分のした次のことを許します」とします。
許せない相手に対して、ひどいことを言ったかもしれません。
嫌な思いをさせたかもしれません。
自分の悪い行いを思い出すのは楽しいものではありませんが、今は淡々と全て吐き出してしまいましょう。
自分が過去に行ったことに対して恥や罪悪感を感じるとき、それはその行動がもはや自分の価値観に見合わないためです。
過去の自分を振り返るとき、その決断には共感できません。
これは、実は良いことです。過去がツラい理由は、進歩しているからです。
その時はその時のベストを尽くたけれど、今はもっとうまくやれるのです。
前進することほど良いことが他にあるでしょうか?
あなたはすでに勝ちつつあります。
許せないことと自分のした悪いことを読み上げ、録音して聞く
相手の許せない行動、自分の許せない行動を書いたら、今度はそれを読み上げて録音します。
そして録音を客観的に聞いてみます。
これは、内容を客観的に観察するための方法です。
許せない気持ちを持った自分を許す
本では、許せない気持ちから解放される方法が「録音を聞くまで」になっています。
ここでもう一つ付け加えたいことがあります。
それが、許せない気持ちを持った自分を許すことです。
誰しも、傷付いたり、つらい思いをしたりして、誰かを許せない気持ちを持ちます。
それは仕方のないことです。
許せないから、自分は心が狭いなんてことはありません。
許せなくてもいいのです。
さて、誰もあなたにその気持ちを持ち続けろとはいいません。
許せない気持ちを持って自分を自分で苦しめていることにも、気付いたと思います。
もう、自分を苦しめるのはやめましょう。
許せない気持ちを手放してみましょう。
「許せない気持ち」から自由になろう
許せない気持ちを持ってしまうのは仕方のないことです。
誰でも、許せないことによるストレスや苦しみから自由になれます。
ぜひ、日本語訳も出版されて世界中でベストセラーになっている「モンク思考―自分に集中する技術」を読んでみてください。
他人の幸せを喜べない時の対処法など、人生におけるあらゆる悩みについて解決の糸口が見つかります。
誰しも、これを読むとハッとして考えさせられることが多々あるはずです。
パートナーにもすすめましたが、間違いなく大切な人全員におすすめしたい本です。
かなり分厚い本なので、Kindle版で読むか、Audibleで聴くのがおすすめです。